占いは大変人気であり、特に若い女性などは毎朝自分の運勢をチェックしてから出かけるという人も少なくありません。非科学的なものだと思っている人も、やはり自分は今日一日ラッキーであると言われれば気持ちのよいものです。こうしたお手軽な占いは、朝のテレビ番組や月刊の雑誌などについていて、占い師によってその日、またはその月の運勢が占われます。ラッキーアイテムや、運勢が悪い際の克服法なども紹介されるため、占いを参考にしてその日一日の過ごし方に変化をつけることもできるのです。
こうしたお手軽な占いでは満足しない、あるいはもっと細かいところまで占ってもらいたいと思う人は、占い師のところへ直接訪ねることになります。占い師の事務所は、本人の家やビルの一角にあり、その妖しげな雰囲気がたまらないという占いマニアもいます。占いは、テレビや雑誌のように一方的に運勢を言うのではなく、まずは客がどういう運勢を占ってほしいのかを告げます。この時に、例えば自分は恋人とうまくいくのだろうか、今抱えている悩みは晴れるのだろうかといった、悩みを打ち明ける人も多くいます。占い師はカウンセラーではありませんが、こうした悩みを口に出すことで、人はすっきりできるものです。その効果もあって、占いにはまってしまう人も多いのです。
占いは、未来が映ると言われている水晶玉や、トランプやタロットカードを用いて行われます。どのような未来が見えるかが告げられ、もしそれが辛い結果であった場合は、どうしたらよいかがアドバイスされます。基本的にお金はその時払いで、月額を払う定期会員のようなシステムはまずありません。というのも、本格的に占いたいと思う気持ちは不定期なものであるからです。
また、易者も占い師の一種であると言えるでしょう。これは子供の名前を決めてくれるもので、どのような名前をつけたら一生幸せに生きられるかを占います。日本語は、漢字の意味や言葉の由来が多く、赤ちゃんの名づけは非常に難しいものです。また、出産直後にテンションが上がってしまい、結果として珍妙な名前をつけてしまうという悲劇も少なくありません。しかし易者は、占いと名づけのプロですから、誰もがよい名前だと思うような名前をつけてくれます。このように、名前を占って決めるのは、聖人や身近な人の名前にあやかることの多い欧米にはない日本独特の文化であり、是非これからも続いてほしいものです。